これだけ圧勝する余裕があれば次も楽勝のような気もしますが、
少し不安な点もあるので挙げておきます。
まず一つは、タイムが出ていない点。
良の京都で最高タイムが1.51.4。
これは前週のトパーズSより1秒遅い。
もう1点は、トーセンブライト辺りを物差しにすると
昨年のフェアウェルステークスを3馬身差で圧勝したワイルドワンダー
辺りと実力が一緒ぐらいになるのですが、この馬、
平安S、マーチSでは5着、6着と善戦レベルにとどまっています。
ゲート難を乗り越え、衝撃のデビューという、非常に頑張ってほしい
過去を持っている馬ですが、
実際にこのクラスで通用するかというのは、さてどうでしょうか?
◆ 休養明けも素質で賞金獲る ◆
遅れてきた大物が帰ってきた。フィフティーワナーは昨秋、大差、5馬身、3馬身半と、圧勝に次ぐ圧勝で瞬く間にオープンに上り詰めた馬。昇級の壁を軽々と飛び越える素晴らしい素質を見せていた。
「疲れが出たので、前走後は放牧に出してリフレッシュ。今回は重賞挑戦だから入念に乗り込んでるよ」
村木厩務員が力を込めた。満を持しての重賞初挑戦なのだ。
この馬が“遅れてきた大物”になったのは、デビューが3歳7月と遅かったから。それには深い理由がある。
「とにかくゲートを入らなくてね。2歳10月から3歳1月まで頑張ったけどダメ。いったん北海道に戻して去勢したりして…」
道のりは長かった。とてつもない苦労がようやく実ったが昨年6月24日の函館競馬場。ゲート試験についに合格。その時の喜びを、のちに安田翔助手は「やっと競走馬になれる、と思って泣きそうになりました」と述懐している。
苦労の果実は甘い。その能力は4連勝の戦績が示す通りだ。
「かなりの力があると思うよ。去年はまだ能力だけで走っているような感じだったが、前走の摩耶Sで、もまれて前がつかえる競馬を押し切ってくれた。あれはいい経験になったね」
それでも、実績馬がずらり揃う重賞の舞台。「太め感はないし状態は悪くないが、休み明けで重賞だからね」と村木厩務員も楽観はしていないが。
「でも、この馬の能力なら、と楽しみもある。なんとか賞金を稼ぎたいと思っているよ」
このアンタレスSまでも突破するようなら、夢は広がる。苦難のゲートから飛び出したフィフティーワナーが、大きく羽ばたくチャンス。注目の一戦だ。
[ 2006年4月18日付 紙面記事 ]



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